「ディーエムエー??何の会社??」と社長に訊いたら、一言では言い表せない超多角経営企業でした。

レッド

written by ダシマス編集部

新型コロナウイルスの影響もあり、世界的にも活発化している通販業界。
そんな通販事業をメインに、美容室や飲食店運営などを展開する「株式会社ディーエムエー」をご存じですか?
一見まとまりのない多角経営に見えますが、そこには社長の想いが込められていました。

中原敏(なかはらさとし)

中原敏(なかはらさとし)

株式会社ディーエムエーの代表取締役。福岡県出身。高校卒業後、CGデザインやWeb・情報処理の専門学校に入学。その後、実家の建設事業を経験し、同社を起業。

デジタル技術を使って、アナログな事を

——— 中原さん、よろしくお願いします!早速ですが、まずは会社を起業されるまでの経緯を教えてください。

中原 敏さん(以下、中原):小学生の頃から社長になるものだと決めていました。起業チャンスをずっと考えていました。
元々は当時でいうiモードなど、キャリア決済周りの会社として株式会社ディーエムエーを起業しました。
その後、24時間美容室をM&Aにて取得し、通販事業にも参入。
オリジナル商品を開発するために中国へ行くようになり、貿易事業もスタートしました。現在は沖縄で飲食店も手掛けています。

オリジナル商品を多数開発している▲オリジナル商品を多数開発している

 

——— 起業時に思っていたビジョンはありますか?

中原:20代での起業だったので、とにかく会社を安定させる事に必死でしたね。ビジョンなんて正直考えた事もありませんでしたし、でも新しい事にチャレンジしていきたいなと思っていました。

 

——— 走り続けた20代だったという事ですね!現在は起業から10年以上経ちますが、ビジョンに変化はありましたか?

中原:10年以上経ち振り返ってみると、ビジョンを含め変化はなく、手法が変わっただけだという事に気が付きました
株式会社ディーエムエーの社名の由来は、デジタル技術を使ってアナログな事をするという意味で、IT企業として独立しましたが、デジタルでもアナログでもモノづくりに興味があり、今ではそれが仕事になっています。
好きな事をやるために起業しましたが、これからは自分とスタッフアイディアを活かして事業を進めていけたらと考えています。

 

一見バラバラですが長く続きそうな事業と考えると同じジャンル

——— 最初はキャリア向け公式サイトからスタートされていますが、「通販サイト」を始めたのはなぜでしょう?

中原:幼い頃から何かを収集したり、物のディティールを見たりする事が好きだったからです。
通販事業は、スマホ1台から始めたのを今でも覚えています。通販を始めてすぐ、メーカーにならないと大きくなれないと気づいたので、中国に渡り、パートナーを見つけて現在に至ります。自分の好きな物を販売出来る事に幸せを感じるので、今の仕事は天職だと思います。

 

——— 通販事業以外にも飲食や美容室運営など、事業内容に一貫性がないように見えますが…?

中原:全ての事業に共通するのは、“好きな事業”だという事です。起業当時がITバブル期だったため、“無くならない事業”に興味がありました。
美容室を始める際も、100年後も残っている事業はなんだろうと考えた時に、髪と飲食は無くならないなと。
飲食事業はラーメンが好きだったのでそれ以外はあまり考えませんでした。一見バラバラですが長く続きそうな事業と考えると同じジャンルです。

▲一幸舎 那覇国際通り店

 

——— そもそもなぜ24時間美容室や男性専用美容室をやろうと思ったんですか?

中原:当時は20時で閉まる美容室がほとんどで、僕の就業時間上全く髪を切りに行けなかった事から24時間美容室はすごくいいなと思いました。
男性専用美容室に関しては、30代に入った頃から男性だけの髪の悩みを女性スタイリストになかなか相談出来ない事もあり、スタッフも全員男性という男性に特化した専用美容室があってもいいと思いました。
理容室はもういけないので。。。どちらにも言える事ですが、きっと僕みたいな考えや悩みを持っている人って一定数はいます。そこに向けてサービスを提供したかった。

▲男性限定美容室。シックで落ち着く雰囲気。

 

——— なるほど、働く男性だから気付ける事ですね!

中原:そうですね。ですが、もともとは24時間や男性専用美容室のほかに、40代女性に特化したエイジングサロンも考えていました。ある程度年齢を重ねると女性は髪質が変わってくるので必要とされると思います。そのうち誰かやるでしょう。

 

失敗することはとても重要

——— 様々な挑戦をされている一方で失敗もあると思います。失敗に対する考えなどはありますか?

中原:起業してから数えきれない程、失敗を経験しています。ですが、失敗することはとても重要で、そこから得る物ってかなり大きいんです。
事業の業績が落ちると何とかしないといけないし、そこから新しいアイデアも出てくるので、自然とやる気もみなぎるんですよね。
どの会社も同じだと思うのですが、失敗しないと事業はよくならないと思います。

▲2021年2月、沖縄に「つけ麺 舎楽」をオープン!

 

——— 数々の失敗をみなさんで乗り越えて来たんですね!社員の方も優秀な人が多そうです。

中原:そうですね。優秀な社員に囲まれて、思いついた事を実現出来るのはやりがいがあると思います!
僕自身が好きな事を仕事にしているので、社員も出来れば仕事を好きになってほしいと思います。
仕事上のタスクはありますが、基本的には自由な環境です。とはいえ放任ではなく、緩めのチームワークがあります。

 

——— ある程度の裁量権を持って働けるなど自由度が高い印象を受けましたが、会社の課題は何でしょうか?

中原:もっと商品開発のスピードを上げたいと思っています。特に通販事業は新規事業者が増えてきたので、もっとみんなで商品開発が出来るようにしたいですね。今後はありそうで無かったIOT商品をどんどん作っていきたいです。

 

世界でビジネスがしたい

——— 今後の同社を任せるという意味でも、どのような人と働きたいと思いますか?

中原:現在、女性用衣類の開発もやっているのですが、女性社員も含めみんな手探りで作っています。もっとスピード感を持って展開していきたいので、そういった開発が出来る女性社員が入ってくれたら、と思いますね。

▲珍しい商品が多数あるようです

 

——— 今後の事業展開や検討したい業種などはありますか?

中原:新型コロナウイルスの影響から通販業が伸びているので、当社が得意とする商品を早いスピードで作っていきたいです。もともと世界でビジネスがしたいと考えていたので、他のアジアで事業を展開したいと思います。

 

——— まだまだチャレンジしたい事がたくさんありますね!

中原:今後10年は会社の価値を高めて、今やっている事業をもっと磨きをかけていきたいです。

 

【取材を終えて】

起業から10年以上経ち、今回のインタビューにより会社や自分の事を振り返る良い機会になったと話す中原さん。自身のアイデアを形にするための行動力に圧倒された取材でした。今後どんな会社に進化していくのか注目したいですね。

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