ママさんナースが語る働きやすさと支え合いの風土。八王子山王病院の病棟×外来所属長インタビュー

シルバー

written by 大村奈々恵

医療法人社団東光会 八王子山王病院

「思いやりのある あたたかい医療」をモットーに、地域住民の健康をサポートしている八王子山王病院。地域に根付く病院で長年活躍する、病棟・外来所属長のおふたりにインタビュー。お話を伺う中で、八王子山王病院だからこそ働き続けられる理由が見えてきました。

病棟所属長 加藤栄子さん

病棟所属長 加藤栄子さん

看護学校卒業後、2001年に入職。「大きな病院も経験したい」と一度は八王子山王病院を離れるも、2007年に戻ってきて現在は病棟所属長として活躍中。子どものサッカー観戦が楽しみな3児のママ。

外来所属長 石井妙子さん

外来所属長 石井妙子さん

看護学校卒業後、2002年に入職。それ以来23年間、八王子山王病院で勤務。現在は外来所属長として、明るく前向きに2児のママとしても活躍。

「またここで働きたい」あたたかい職場に引き寄せられて

 

ーーー今までのご経歴と、入社のきっかけを教えてください。

加藤:2001年3月に学校を卒業して、同年4月に八王子山王病院に入職しました。そこから丸5年勤務したのちに「大きな病院で働いてみたい」という思いから、八王子を離れて地元北海道の病院に入職しています。その後、2007年3月に出戻りでまたここに帰ってきました。

石井:私は学校の先生の紹介です。当時は大きな病院附属の学校に通っていて、ほとんどの人はそのまま附属病院に就職していました。ただ、第一希望だった手術室に他の希望者が多くて。「手術室に入れないなら就職したくない」と思って先生に相談したところ、八王子山王病院の看護部長と知り合いだったようで、ご縁をつないでいただきました。それで2002年4月に入職。手術室で働くことしか考えていませんでしたね。

ーーー加藤さんは一度退職されて戻ってこられたんですね。

加藤:新卒で5年働くと「自分はできる」と少し自信がついて、もっと大きな病院で自分を試してみたくなったんです。でも実際に入ってみると、上には上がいて、なにもできない自分がすごくちっぽけに感じて「まだまだだな」と力不足を痛感しました。

八王子を離れてからも、新人の頃にお世話になっていた看護課長さんとはずっと連絡を取り合っていて「なにかあったら帰っておいでね」「もういいんじゃない?気が済んだら帰ってきなよ」と声をかけてくれていて。離れてみて、あらためて「ここって本当にアットホームであたたかいな」と感じ、子育てしながら働くならここがいいと、結婚を考えるタイミングで戻ってきました。

ーーー石井さんはずっと八王子山王病院で勤務されているんですね。

石井:はい。大きな病院で働いていたら、結婚や出産のタイミングで退職を考える人も多いと思いますが、ここは人間関係がとてもよくて、辞める理由が見つからなかったんですよね。

ーーー人間関係、大事ですよね。復帰後、子育てとの両立はいかがでしたか?

石井:ママさんナースが多いので、子どもが生まれて休みがちになってもみんな「お互い様だから」と理解してくれて、休みにくいと感じることはなかったです。子育てしながら働くには、本当にありがたい環境です。

 

病棟・外来それぞれの現場で活躍。責任のある立場で感じる“やりがい”とは

ーーーおふたりは現在どんなお仕事をされているんですか?

加藤:病棟責任者として主に病棟管理をしています。時には、スタッフ間の業務調整で管理から離れてイチ看護師として働くこともありますよ。

石井:私は外来所属長として、診察室に患者さんを呼び入れて診察を補助したり、時には内視鏡検査や救急の患者さんの受け入れもしています。入院患者さんと違って、外来に来られる方は日常生活の一部として病院に来るので、「また来たい」と思ってもらえるよう、スタッフ全員で工夫しています。

ーーーでは、お仕事をする上でやりがいを感じるのはどんなときですか?

加藤:患者さんの思いをできるだけ叶えたいと思っているので、退院支援をする中では医療相談員、ケアマネージャーさん、リハビリの先生など他職種間でカンファレンスをして、方向性を一緒に決めることに喜びや楽しさを感じます。時には思いどおりに行かないこともあるけど、その思いを汲んで患者さんが自宅に帰っていく姿がすごく好き。だから、ずっと病棟にいるのかなって思います。

「思いを叶えたい」という気持ちは、誰にでもあると思います。でも、“帰すこと”がゴールではなく、「家族が介助できるのか?」「私たちがやっていることを引き継げるのか?」そういった視点でその後の生活まで見据えることが大事。ただ願いを叶えるだけでなく、どうすれば負担が軽くなるか、多職種間で考えながら支援する。それが、私たちの役割だと思います。

石井:やりがいを感じる瞬間っていろいろありますけど、外来で働いていると「八王子山王病院じゃないとイヤだ」って言って来てくれる患者さんがいたり、電話でわざわざ問い合わせをしてくださったりする方もいるので、「なんとかしてあげたいな」と自然に思っちゃいますし、嬉しい瞬間ですね。

あと、外来は医師・検査技師・事務などいろんな部署との関わりがあるので、他部署間の兼ね合いを俯瞰して考えながら、バーっと采配して仕事をスムーズに回せたときが楽しいです。

 

仕事仲間が人生の仲間に。戻ってくる人もいる、居心地のいい職場。

ーーー長年働く中で感じる八王子山王病院の魅力はどんなところですか?

石井:人間関係以外ないと思います。高いお給料に誘われて転職する方もいますが、中には「やっぱりお金じゃなかった」って戻ってくる人もいるんですよ。外来のスタッフたちも、面談で話を聞くと「毎日仕事に来るのが楽しいです」ってほとんどの人が言うんです。

加藤:仲間が見つかることが魅力ですかね。職場の人だけど友達のような感覚で、コストコに一緒に行ってる人たちがいたり、たまたま意気投合して一緒にコンサート行ってる人たちがいたり。年齢を重ねてもそんな仲間に出会えるのは、本当に魅力だと思います。大変なことがあっても、楽しく愚痴を言い合える仲間がいるから成り立ってますね。

ーーー素敵です!特に、おふたりは入社年も近く、長年の仲ですね。

加藤:今となっては仲良しですが、実は若い頃は仲悪かったんですよ(笑)

石井:そうそう、手術室と病棟で年齢も近くてね(笑)

加藤:絶対負けない!ってライバル心が20代の頃にはあったんですけど、「実はこういう人だったんだ」ってだんだんわかってきて。今では、お互い同じ役職になり切磋琢磨しています。帰りに会うと「今日忙しかったねー!やり切ったねー!」って声かけたり(笑)

石井:ありますよね。「楽しかったねー!」って(笑)

加藤:で、「じゃあねー!」って(笑)

石井:学生っぽいノリはありますね。

ーーー最後に、どんな方が八王子山王病院に向いていると思いますか?

加藤:うちはそこまで回転の速い急性期ではないので、急性期のお仕事をしながらゆっくり子育てがしたい方には向いていると思います!診療科が特化していなくていろんな疾患が見られるので、経験がなくて自信がないっていう若い方でもじっくり勉強できますよ。そうして経験を積んでから「もうちょっと大きな病院に行きたい」「緩和病棟に行きたい」「整形外科を極めたい」「訪問看護師になりたい」と前向きな転職をしていく子たちも多いですね。

 

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