オフィスの“未来”をデザインする会社へ。株式会社モリックスジャパン、創業80年目の新たなビジョン

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written by ダシマス編集部

株式会社モリックスジャパン

鳥取県を拠点に、オフィスの“働きやすい環境づくり”をワンストップで支援する株式会社モリックスジャパン。昭和21(1946)年、文具卸業からスタートした同社は、時代の変化に合わせてITソリューションやオフィスリノベーションなど、オフィス環境全体を支える事業へと発展してきました。

複合機やネットワーク運用、オフィス家具の提案など、地域企業のあらゆるはたらく環境を支える存在として、長年にわたり信頼を築いています。

その舵を取るのが、代表取締役社長の盛田翔平(もりた しょうへい)さん。これまで培った知見を活かしながら、組織体制と人事制度の両面から会社の未来を再設計しています。

「社員が誇りを持てる会社でありたい。そして、お客様の“未来の1歩先の未来”を共にデザインしたい。」

そう語る盛田さんに、創業80年企業の挑戦と変革への思いを伺いました。

代表取締役社長 盛田 翔平(もりた しょうへい)さん

代表取締役社長 盛田 翔平(もりた しょうへい)さん

関西学院大学経済学部を卒業後、キヤノンマーケティングジャパン株式会社にて3年間勤務。2019年に、家業である株式会社モリックスジャパンへ入社。2022年に代表取締役社長に就任。複合機やIT機器の販売・保守、ネットワーク運用などのITソリューションをはじめ、オフィス家具の提案・リノベーションまで、地域企業の多様なニーズに応える体制づくりを推進。

創業80年。“オフィスの働きやすい環境づくり”をワンストップで支援

──モリックスジャパンとはどんな会社なのか、事業内容を教えてください。

私たちは、オフィスの“働きやすい環境づくり”をワンストップで支援している会社です。複合機やパソコン、各種システムの販売・保守を中心に、机や椅子などのオフィス家具まで幅広く取り扱っています。最近ではクライアント企業のIT部門をサポートするアウトソーシング事業にも注力しています。ネットワークの運用管理や障害対応など、社内IT担当の役割を当社が代行する形で支援しています。

──創業から長い歴史のなかで、事業内容も変化してきたのでは?

そうですね。モリックスジャパンは、2026年1月に創業80周年を迎えます。最初は文具や用紙の卸業からスタートし、その後、コクヨ製の机や椅子などオフィス備品の販売へと事業を広げました。

1990年代半ばに、オフィスのIT化が進む時代の流れを見据えて「OA・IT部門」を新設。そこからIT商材の比率が徐々に高まり、現在では売上の約6割をシステム関連商材が占めています。

とはいえ、変わらない部分もあって。創業以来、私たちは地域の皆さまやお客様と“一歩先の未来を共にデザインする”という考え方を大切にしてきました。ただモノを販売するのではなく、お客様の課題を共に考えて、伴走することを心がけています。

──地域密着で信頼関係を築いてきた背景には、伴走の姿勢があるんですね。

商品で差別化するのが難しい時代だからこそ、人とサポート力で選ばれる会社でありたいと考えています。お客様の課題を丁寧にヒアリングし、解決まで寄り添う誠実な対応力や人間力こそが、モリックスジャパンの強みです。営業部・サポート部・総務部も含め、全社でお客様に寄り添う姿勢を磨き続けています。

 

ダメなら変えればいい。ビジョン実現のため挑戦と改善を重ねる

──社長に就任して、改めてパーパス・ビジョン・ミッション・バリュー(以下PVMV)を策定されたと伺いました。どのような経緯があったのでしょうか?

​​社長に就任したタイミングで、まず「この会社をどんな未来に導きたいのか?」を明確にしなければと感じました。というのも、私が就任する前は、日々の業務はしっかりしていたものの、会社としての“ビジョン”が言語化されていなかったからです。そこで、「何のために働くのか?」「この会社は何を目指すのか?」「お客様に提供する価値は何なのか?」を整理するところから始め、半年以上かけてPVMVを策定しました。

──そうだったんですね。具体的には、どんなビジョンを掲げているのですか?

大きく2つあります。

1つめは「人×デジタルのチカラでお客様の事業成功をリードする」。社員一人ひとりが課題を正しく捉え、共に考え、提案できる“人の力”と、ITやAIといった“デジタルの力”を掛け合わせて、お客様の成果に貢献することを目指しています。

2つめは「社員が誇りに想い社員のご家族に感謝される会社になる」。社員が誇りに想う状態とは、会社が良くなるだけでなく、個人の自己実現と会社のビジョンが重なることだと思っていて。そのために、1on1の質を高め、社員一人ひとりのなりたい姿と会社の方向性をリンクさせることを考えています。

──ビジョン実現のために、人事制度や休暇制度の改革を実行してきたそうですね。

導入しているフリーバカンス制度(3日間連続休暇)も、組織を強くするための施策のひとつです。コロナ禍のときに、担当者が感染して出社できなくなると、業務が止まってしまうケースがあって。課題を解決するためには、誰かが3日間休んでも回る体制が必要だと思い、3日休みの取得を義務化しました。

モリックスジャパンでは、「ダメなら変えればいい」の考えを大切にしています。挑戦しないと課題は見えてこないので、まずは実行して、うまくいかない部分があれば改善していくといったスタンスです。

 

チームで最短解決を目指す組織

──制度面での変革が進む中、実際の業務の進め方にはどんな変化がありましたか?

以前は、トラブル対応の際に「まず担当が現場へ向かう」といった対応が一般的でした。でも、お客様が求めているのは「誰が行くか」よりも「どれだけ早く直るか」だと気づいて。会社としても対応の仕方を抜本的に見直しました。

今では、社員一人ひとりが最適な方法を自分で考え、スピード感を持って行動するようになっています。そうした主体的に動ける社員が増えたのは、大きな変化だと思います。

──なるほど。具体的にはどんな体制に?

問い合わせ窓口を一本化しました。以前は担当者ごとに直接電話を受けていたため、対応漏れや二重対応が発生し、復旧までに時間がかかっていたんです。

現在は、トラブル対応専任のチームが一次対応を担っています。現場へ駆けつける前に、リモートで状況を確認・操作できる体制を整えたことで、軽度な不具合なら10〜15分ほどで解決できるケースもあります。

現場が必要な場合は、最寄りのメンバーが即時に駆けつけます。「担当者本人が行くべき」といった従来の考え方を改めて、チーム全体で最短復旧を目指す体制に変えました。現在は「障害発生から1時間以内の復旧」をKPIに掲げ、全社で共有しています。この仕組みにしてから対応漏れも減り、社員同士の連携も強くなりました。

 

プロフェッショナルであり続ける会社へ

──これまでの取り組みを経て、これからどんな会社にしていきたいですか?

“人”の力で選ばれる会社になりたいと思っています。社員が提供できる価値が増えれば、自然とお客様の満足につながり、最終的に会社の利益として返ってきます。その利益を社員に還元し、また誇りを持てる環境づくりに投資するといった好循環をつくることが、理想の姿です。

その理想に向けて、今後は「プロフェッショナルの組織化」に注力したいです。それぞれの職種で「自分にとってのプロとは何か?」を言語化して、日々の仕事に落とし込むことが大切だと考えています。

──最後に、学生に向けてメッセージをお願いします。

「Be Professional(プロであれ)」という言葉を伝えたいです。これは当社のバリューにも入っていて、私自身が大切にしている考えでもあります。“プロフェッショナル”とは、スキルが高い人ではなく、自分の仕事に責任と誇りを持っている人のことだと思っていて。自分なりのプロ意識を持てる人と、ぜひ一緒に働きたいですね。

モリックスジャパンは、まだ私の理想の途中段階です。会社の変革は、一緒に考えてくれる人によって進んでいくと思います。だからこそ、当たり前を疑い、常に今の最適解を考える人に入社してほしいです。

 

(取材:大久保 崇・編集:成田愛恵・執筆:石田千尋

 

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