岡山の建築を担ってきた重藤組。さらなる飛躍を目指し、中堅と若手が刺激し合う会社をつくる

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written by ダシマス編集部

「超岡山志向」の建設会社として、1962年創業以降、岡山で数々の建築を手がけてきた株式会社重藤組(以下:重藤組)。学校、病院、消防署、商業施設など、岡山県民にとって必要なあらゆる建築を手がけ、地域に貢献してきました。2022年に創業60周年を迎えています。

今回は同社の建築部の主任を務める竹川達郎(たけがわ たつろう)さんに取材。竹川さんが仕事をする上で大事にしている価値観や、施工管理の仕事をしていて感じるやりがい、若い方達が増えてきているという重藤組の雰囲気などについて伺いました。

建築部主任 竹川 達郎(たけがわ たつろう)さん

建築部主任 竹川 達郎(たけがわ たつろう)さん

岡山市出身。岡山県立岡山一宮高等学校から川崎医療福祉大学の医療福祉デザイン学科へ。大学を2010年に卒業し、重藤組に就職。施工管理職は2024年で14年目となる。趣味は写真です。面白い建物を見ると写真を撮りたくなります。

取材:大久保 崇

取材:大久保 崇

『ダシマス』ディレクター。2020年10月、在宅ワークをするためにフリーランスのライターとして独立。2023年1月、クライアントの重要なパートナーとして伴走するべく法人化。“社会を変えうる事業を加速させ、世の中に貢献する”をミッションとする。

執筆:山本 麻友香

執筆:山本 麻友香

元ハウスメーカー勤務の実績やブログ執筆経験を活かし、フリーランスライターとして活動中。2017年生まれの1人息子がいる母でもある。好きなことは、スポーツをすること、見ること、食べること、寝ること。

「なぜ」「どうする」と、考え続けることを止めない

 

――まずは竹川さんのご経歴を教えてください。

大学は、医療福祉を専門に学ぶ川崎医療福祉大学の医療福祉デザイン学科に通っていました。就職先を調べる中で、同学科の先輩2人が重藤組に就職していたことが分かり、ゼネコンの仕事についても調べ始めるようになったんです。就職活動を始めた当初は設計に興味があったのですが、ゼネコンの仕事を知っていくうちにものづくりに携わることに興味が出てきまして。先輩2人が入社していたことにも背中を後押しされ、重藤組に就職することを決めました。

今(取材当時:2024年2月)は就職してからもうすぐ15年目になるのですが、肩書きは主任で、現場には所長として出ています。

 

――仕事内容は具体的にどのようなことをされているのでしょうか。

施工管理として現場の安全管理、品質の管理、納期の管理、そしてコスト管理をしています。具体的には事前の計画や、打合せ通り作業が行われているか確認、協力会社の方と打ち合わせ、そして図面の作成やチェックなどですね。外部の職人の方とのやり取りも多く発生する仕事です。

 

――社内では若手が増え、現場には上の世代もいる中、竹川さんが中間の世代として仕事をする際に気をつけていることは何ですか。

上の人からであれ、下の人からであれ、意見をもらったら否定をせず、一度受け入れてから理由を尋ね、なぜそう思ったのか、なぜそうするのかを聞くようにしています。また、自分から仕事の指示をするときは、その仕事が必要な理由やしないことによるデメリットの両面をきちんと伝えることを意識しています。

理解してもらえたら納得感を持って行動に移してもらえますし、どうしても理解が得られないときでも、どうしたら解決できるのかを一緒に考えるようにする。そうすることが大事だと考えています。

 

 

――竹川さんが仕事をする上で日頃から大事にしていることは何でしょうか。

常に考え続けることです。なぜ?どうして?を突き詰めると、良い結果も悪い結果もイメージできます。このイメージを土台にして、どうすればより良い結果が得られるかを考えることを大事にしています。

この「考える」というのは仕事をするうえで、後輩にも意識してもらいたいことです。そうしたことから、後輩と現場を一緒に歩いているときには「これって、なんでこうなると思う?」と聞いてみるなどして、「考えて」もらう機会をつくるようにしています。たとえば書類1枚でも、「なぜその書類を作成しているのか」という単純な問いにも、理由を説明できる状態になっているか、そうでないかで、仕事内容の理解度が全然違う。今後の成長のためにも大事なことですね。

 

――考えることを大事にするようになったきっかけはありますか。

若い頃、建物の外部足場の図面を担当した際に失敗した経験があります。

私が作成した図面を元に足場を組んだのですが、実際に出来上がった足場は使いづらく、再度作り直すことになってしまいました。この原因は、足場を作る目的や、どのような足場が適しているかという視点が欠けていたためです。

以来、足場の図面を作成する際は、どのような作業で使うのか、そのあとの作業の為に盛替えしやすいよう組立られているか、足場にこだわらず高所作業車を使用するなどさまざまな視野も入れ、同じ失敗をしないために考えて仕事をするようになりました。

入社したばかりのことを振り返ると、ただ目の前の仕事をこなすだけで受け身になっていたように思います。でも今は主任になって、責任範囲が広がり、自分で考えることの重要性を実感しています。理由や結論を自分で考え、それを具体的な事象と関連付けることで、自分自身の成長に繋がるよう常に意識しています。

 

大きな責任を伴う施工管理の仕事。だからこそ、やりがいも大きい。 

――竹川さんが感じる、施工管理の仕事のやりがいについて教えてください。

何もなかったところに建築物をつくり、それが長年残り続けることです。「形に残る」のが、この仕事の醍醐味だと感じています建設業は、完成までの過程でさまざまな業者と協力し、失敗や成功を経験しながら建物を作り上げる業界です。

入ったばかりの頃は、予定通りに建物が完成することが当たり前だと思っていました。しかし2年目や3年目になると、予定通りに建物を完成させるためには事前の計画や、協力業者との調整、施主、設計事務所とのコミュニケーションなど、自分たちがきちんと対応しなければできないことに気づき始めます。

さらに経験を積んで次席の立場になると、自分で協力業者と打ち合わせや仕事の段取りをするようになり、さらに困難な課題が出てきます。これらの課題をクリアすることで、新たなスキルの習得や自身の経験につながり、達成感や自分のモチベーションを高めてくれていると感じています。

 

――反対に、施工管理の仕事で大変なことは何でしょうか。

コストや工期の管理も大変ですが、何よりも人の安全に関わってくる、責任感がとても必要な仕事だということです。

命に関わるような大事故につながらないように危険な作業をさせない、安全設備に気を配るなどの配慮を怠らないようにしなければなりません。通常であれば転ばないような小さな段差であっても、重い荷物を持っていたり大きな機械が通ったりするときには、小さな段差が大事故につながるかもしれない。

こういったことを日々考えていなければならないので、常に気を張る必要があり、疲れることもあります。でも、万が一にも事故が起きて、本人はもちろんその人の家族や会社の人が悲しい思いをしないためにも、ここは絶対に省いてはいけない大事な仕事だと思っています。

何度か来てくれた業者さんから、「この現場は作業がスムーズに進む」「いつも安全に気を配ってくれている」といった評価をもらえたら、自分が少しずつでも成長しているのかなと感じますね。

 

自分たちの時代とは違う風土づくりは気軽なコミュニケーションから

 

――会社の雰囲気や現場の雰囲気はどんな様子ですか。

今は所長クラスでも30〜40代の方が多くなってきていますし、社員も20代の方が増えてきています。こうした流れから、若手が質問をしやすい空気感があったり、横のつながりが増えてお互いに話しやすかったりと、若手が過ごしやすく、活躍できる場が整ってきていると感じます。

現場では仕事の話もしますが、プライベートに関する雑談も気軽にしやすい雰囲気があります。先輩後輩分け隔てなく、コミュニケーションは活発ですね。

 

――世代が違う方への接し方で意識していることはありますか。

私は年上・年下関係なく指示を出さなければならない立場ですが、お願いするスタンスでコミュニケーションを取るようにしています。強い言葉を使わず、理由も添えながら柔らかい言い方を心がけることで、作業の状況確認や進められない作業の間に行う別の作業依頼などの現場指示のやり取りがスムーズに進みます。

こうしたやり取りを見たら、後輩にも作業の順番を変更した理由が伝わりますし、次に同じ状況になったときに、何も言わなくても後輩が自分で考えて行動できるようになっていくことにもつながると思っています。

 

――若手への接し方も丁寧で、安心できそうな職場ですね。

うまくいかなくて悩んでいる若手がいたら、その人がどうなりたいのかという部分を踏まえて自分なりの考えを伝えるようにしています。

図面を描けるようになりたいのか、写真を撮れるようになりたいのか、業務に余裕が持てるようになりたいのか。それに対して順序付けや優先付けのアドバイスをしたり、分けたタスクやTo Doに対してどうクリアしていこうかという話をしています。

大切にしているのは、声をかけてアドバイスもしつつ、自分で考える意識づけですね。

 

中堅と若手が一緒になって会社を底上げし、盛り上げていく

 

――竹川さん個人としての今後の展望についてお聞かせください。

世の中には自分の知らないことがまだまだたくさんあります。本屋に行って棚を見るだけでも、刺激を受けるものがたくさんあるので、自分の知らないものにも進んで目を向けながら、もっと自分を磨いていきたいですね。

 

――会社として、今後取り組んでいきたいことも教えてください。

採用ですね。現在会社全体が若くなってきて勢いがあるものの、まだまだ人手は足りていません。ともに会社を盛り上げて一緒に頑張ってくれるような方たちがもっと入ってほしいと思っています。

会社を底上げするためにも、若くて責任感のある方をもっと増やしていきたい。重藤組は頑張れば頑張るほど評価してもらえる環境がありますし、先輩社員と肩を並べたいと思って頑張れば、いろいろ挑戦させてもらえる職場です。私たち中堅が頑張ることで、若手の皆さんを引っ張ってもっと良い会社にしていきたいと思っていますので、意欲的に頑張りたいという方がいたら、ぜひ重藤組に来てほしいですね。

 

――最後に読者に向けて一言メッセージをお願いします。

重藤組は、自分がどうなりたいかという目標を持ちながら進めていくことで得られることが多い会社です。地場のゼネコンとして若い方も多いため、意欲的に仕事を覚えようと思える方にはとても良い環境だと思います。

私自身、入社した当初は知らない言葉や知らないことがあまりにも多くて自信を無くしかけました。でも、先輩や同期といろいろ学びながら仕事をし、続けてこられました。

自発的に学び、どんどん仕事を覚えていきたいという方であれば、きっと活躍できると思います。そんな方に興味を持っていただけたら、嬉しいですね。

 

株式会社重藤組について

・ホームページ:https://shigeto.co.jp/

・採用情報:https://hr-hacker.com/shigeto

 

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