自分の描いた“線”が、地域の社会インフラになる。シンワ技研コンサルタント主任が語る「設計職の醍醐味」
written by ダシマス編集部
シンワ技研コンサルタント株式会社
鳥取の街をつくる道路や橋。それら社会インフラを技術で支えているのが、シンワ技研コンサルタント株式会社です。半世紀以上にわたり積み上げてきた高い技術力と実績は、自治体や発注者から厚い信頼を寄せられています。
今回お話を伺ったのは、同社の設計課で主任を務める佐藤 史弥(さとう ふみや)さん。
大学時代は土木を専門に学んでいなかった佐藤さんが、道路設計のプロとしてどのように仕事と向き合って成長してきたのか。そして、人々の生活を支える仕事だからこその醍醐味についてお伺いしました。
シンワ技研コンサルタント株式会社 佐藤 史弥さん
設計本部設計部設計課主任。新卒でシンワ技研コンサルタント株式会社に入社し、6年目となる。未経験から道路設計のスキルを磨き、現在は主任として後輩の指導にもあたる。国家資格「技術士」取得に向けて勉強に励んでいる。
地域の生活を支える建設コンサルタント。道路設計の流れ
──本日はよろしくお願いします。まずは、シンワ技研コンサルタントの事業について教えてください。
弊社は「建設コンサルタント」の会社です。建設コンサルタントとは、道路、橋、河川といった生活に欠かせない社会インフラの設計や調査、点検などを行う仕事です。
社内には、測量部・調査部・設計部・補償部の4つの部門があります。地形を測る「測量部」、土台となる地盤の状態を調べる「調査部」、構造物そのものを形にする「設計部」、工事にあたり立ち退きが必要な方への補償額を算定する「補償部」。これら4つの部門が連携して、一つのインフラを作り上げていきます。

──そのなかで、佐藤さんはどのようなお仕事をされているのでしょうか。
私は設計部の主任として、「道路」の設計を担当しています。新しい道路を作るだけでなく、今ある道路が使いやすくなるよう改良する業務もあります。
道路設計の流れは、まず現地に行って状況を確認し、どのような道路にするかの検討から始まります。道路には国道や県道などの種類や車線数など、国で定められた細かな基準があります。その基準を守りつつ、現地の地形や周辺環境に最も適した形を考え、図面を作成していきます。
その後、発注者様に「なぜこの設計にしたのか」の根拠をもとに提案し、協議を重ねて最終的な形を決めていくのが主な役割です。
机上の図面が、誰かの歩む道になる。壁を越えた先にあった感動
──道路の設計と聞くと、専門的で難しそうなイメージがあります。入社当初、戸惑いはありませんでしたか。
私は学生時代、土木を専門で学んでいなかったので、入社当初は「壁」だらけでしたね。専門用語もわからないし、道路を設計するという責任の重さに圧倒される瞬間もありました。
とくに苦労したのは「図面から完成形を想像すること」です。経験が浅いうちは、平面の図面を見ていても、それが実際の街の中でどうなるのか、立体的な想像がなかなか追いつかなかったんです。

──図面だけでは想像できない難しさがあったのですね。その壁をどのように乗り越えてきたのでしょうか。
地道なことですが、分からないことは素直に先輩に聞く、自分で調べる、メモを取る…。その繰り返しです。一番効果的だったのは「とにかく現地に行くこと」ですね。
机の上で図面とにらめっこしていても解決しないことが、現場で実際の風景を見ると、「ここに書いてある内容は、こういうことだったのか!」とパッとイメージがつながることが何度もありました。現場に行くことで、自分のなかに「想像力の引き出し」が増えていく感覚で。現場に赴く度に成長できたと感じています。
──設計からはじまり、道路が完成したときの感慨もひとしおだと思います。働くなかで一番のやりがいは何でしょうか?
図面上で引いた「線」が、数年後に実際の「道路」として形になったときに何よりもやりがいを感じます。
実は、設計の最中はパソコンの画面や紙の上で「絵」を見ている感覚なんです。その後、実際に完成した現地を訪れて、人や車が道路を通っている姿を見ると、「ああ、本当に形になったんだ」と、言葉にできない感動がありますね。
とくに印象に残っているのは、入社2年目のときに担当した国道の右折レーンの新設プロジェクトです。当時はまだ経験が浅くて、知識も乏しかったので、とにかく必死に勉強しながら一つひとつ進めていきました。
設計の数年後にようやく完成した右折レーンを自分の目で見たときは、このうえなくうれしかったですね。「自分の仕事が、地域の交通に役に立っているんだ」と、初めて肌で実感できた瞬間でした。
静かな集中と熱い連帯。災害復旧の現場で知った「シンワのチーム力」
──新卒でシンワ技研コンサルタントに入社された佐藤さんですが、入社前後でギャップに感じたことはありますか?
設計職というとオフィスにこもって作業するイメージがありましたが、意外と外に出る機会も多いことが、良い意味で想定外でしたね。
通常の設計業務での月1回ほどの現地確認に加え、弊社では既存インフラの点検業務も請け負っています。橋のひび割れや道路照明・標識の緩みなどを自分たちの目でチェックするんです。
たまに外に出るとリフレッシュできるし、さまざまな現場を見ることが勉強にもなります。内勤と外勤の両方があることで、バランス良く働けていると感じます。

──オフィスで働くことも多いとのことですが、佐藤さんから見て社内はどんな雰囲気ですか?
真面目で穏やかな職場だと思います。作業中は真剣に集中し、メリハリをつけるのが上手な方が多いですね。
設計部は一つのフロアにデスクが並んでいて、40名ほどが同じフロアで働いています。作業中はみんな集中しているので比較的静かですが、休憩中はちょっとした雑談や相談が飛び交う、やわらかい雰囲気かなと。
一方で、いざというときのチームワークも強みです。弊社では、台風で川の堤防が崩れるなどの災害時の復旧設計もおこなっているのですが、災害対応時はとくに団結力の強さが発揮されます。
通常業務では半年スパンで推進する仕事量を、災害対応業務では1ヶ月で対応しなければならないほど、スピードが求められます。災害時には、部署の垣根を越えて、動ける人が集まって協力します。「誰が何をやるか」を瞬時に分担し、連帯感を持ってゴールに向かう。その瞬間のチームワークは、この仕事ならではの熱さがありますね。
主任としての自覚。理想は「さっと手を差し伸べられる先輩」
──入社6年目で主任に就任されましたが、今後の目標について教えていただけますか?
国家資格取得と先輩としての成長が直近の目標です。
建設業界の大規模案件管理において「技術士」の国家資格が欠かせません。入社して6年が経ち、経験年数としても受験資格を得たので、資格取得に向けて勉強に励んでいます。日々の業務で得た知識を形にし、より主体的に動ける技術者を目指していきたいです。
先輩としては、主任になり後輩が増えるにつれ「お手本のような存在になりたい」という責任感が芽生えました。理想の先輩像は、つきっきりでも放任でもなく、後輩が困っているときにベストなタイミングで「どうかした?」と声をかけられる人。たとえばずっと同じ設計図の画面を見ていたり、何度も資料を見返していたりと、悩んでいる様子の「小さなサイン」を見逃さず、そっと手を差し伸べられる先輩を目指しています。

──最後に、学生の皆さんへメッセージをお願いします。
就職活動中の方や、これから新社会人になる時期の皆さんは「早く一人前にならなければ」「同期に遅れをとらず、いいスタートダッシュを切らなければ」と、自身にプレッシャーをかけてしまうこともあるかと思います。
しかし、最初からすべてを完璧にできる人なんていません。私自身、入社したての頃は知識も経験もゼロで、図面を見てもどんな道路になるのか、まったく想像がつきませんでした。それでもシンワ技研コンサルタントの先輩方は、穏やかな雰囲気でサポートしてくれ、私自身、今は主任として後輩をサポートする立場まで成長できました。
就活と仕事の両方において大事なのは、最初から100点を目指すのではなく、「昨日より今日、一つできることが増えた」と成長を楽しむことだと思います。建設コンサルタントは、その小さなステップの積み重ねが数年後、生活を支える道路や橋といった「形」になるなど、やりがいのあるお仕事です。
少しでも「社会の役に立ちたい」「長く形に残る仕事をしたい」という想いがある方と、一緒に働ける日を楽しみにしています。
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