自分の個性と経験が活きる職場──鳥取信用金庫職員が語る、長く勤め続けた先に見えた自分らしい働き方

シルバー

written by ダシマス編集部

鳥取信用金庫

地域に根ざした金融機関として、鳥取の暮らしや事業活動を支えてきた鳥取信用金庫。預金・融資・為替といった金融サービスはもちろん、NISAや投資信託、保険など幅広い商品を扱いながら、“Face to Face”の精神を大切に、お客様一人ひとりに寄り添った支援を続けています。

今回お話を伺ったのは、鳥取信用金庫で、地域の“住まいとお金”の相談役として17年間伴走してきた、谷口 伸江(たにぐち のぶえ)さん。

預金窓口での接客業務からキャリアをスタートし、結婚・出産を機に融資窓口へ異動し、個人のお客様の資金相談をサポート。今回は谷口さんが、ライフステージの変化を力に変えながら、お客様の人生に寄り添う仕事を長く続けてきた理由に迫ります。

鳥取信用金庫 谷口 伸江(たにぐち のぶえ)さん

鳥取信用金庫 谷口 伸江(たにぐち のぶえ)さん

本店営業部融資課課長代理。預金窓口での接客業務からキャリアをスタートし、結婚・出産を機に融資窓口へ異動。以来、住宅ローンを中心に、個人のお客様の資金相談から審査手続き、契約まで一貫してサポート。長年の経験で培った傾聴力を強みに、地域の暮らしを支え続けている。

地域に密着し、お客様一人ひとりに直接向き合う仕事

──本日はよろしくお願いします。まず、鳥取信用金庫の事業と谷口さんの業務内容について教えていただけますでしょうか。

鳥取信用金庫は、地域に根差した金融機関です。預金、融資、為替といった業務に加え、NISAや投資信託、保険なども取り扱っています。地域の中小企業や個人事業主のお客様を中心に、地域に密着したサービスを提供しています。

私は現在、本店営業部融資課で、個人のお客様や事業者の方から寄せられる資金相談に対応しています。住宅ローン、リフォームローンやマイカーローンなど生活に関わる融資相談のほか、事業者の方からの運転資金・設備資金のご相談も担当しています。

それぞれのお客様の状況をお伺いし、資金計画の検討、必要書類のご案内、審査に向けた手続きのサポート、ご契約の対応まで一連の流れをお手伝いするのが主な業務です。

──金融業界で働く魅力は、どのような点にあると思われますか?

お金は、人生のあらゆる場面で必要なものです。貯蓄、住宅購入、教育資金、開業資金など、人生のさまざまなステージで、私たちはその重要な局面に関わることができます。

また、数字や書類だけで完結するのではなく、「一歩を踏み出したい」という想いをもったお客様の背中を押す役割を担えるのも、金融業界だからこそではないでしょうか。お金にまつわる不安が解消されることで、お客様の表情がぱっと明るくなる瞬間に立ち会えることが、大きなやりがいです。

金融業界は“人生の決断に伴走する仕事”であり、その責任と喜びを味わえる点が魅力だと感じています。

──金融機関のなかでも、鳥取信用金庫ならではの特徴はどのような点にあると感じますか?

やはり、地域に密着している点が一番の強みだと思います。営業エリアが定められているため、お客様との距離が近いんです。支店によっては、地域のお祭りやイベントに参加させていただく機会もあり、地域の方々との交流を深めることができます。

長く同じ地域を担当することで、単発での取引ではなく、長期的に深い関係を築けるのは、鳥取信用金庫ならではの醍醐味だと感じています。

 

覚えることに必死だった日々。あの頃苦手だった接客が、今ではやりがいに

──これまで長く働いてこられた中で、様々な経験をされてきたと思います。入庫したてや経験が浅かった頃を今振り返ってみるといかがでしょう?

そうですね。入庫して2〜3年目のころ、預金窓口を担当していたのですが、覚えることが本当に多くて、お客様対応も慣れておらず、毎日が必死でした。

実は当時、人と話すことに苦手意識があって……。窓口では一日に多くのお客様とお話しするので、最初のころはうまく会話が続けられず、帰り道に落ち込むことも。「自分はこの仕事に向いているんだろうか」と悩んだ時期でもありました。

それでも続けてこられたのは、職場の雰囲気のよさと、周りの職員の支えがあったからです。上司が気軽に声を掛け、親身にアドバイスくださいました。同期や先輩方にも「大丈夫、少しずつ慣れていくよ」と励まされたことで、徐々に自信がついていきました。

そうして続けていくうちに、お客様の方から「谷口さんにお願いしたい」と言っていただける場面が増えていきました。窓口で初めて指名をいただいたときは、胸がジーンと熱くなりましたね。苦手だった接客が、いつの間にかやりがいに変わった瞬間でした。

──素敵ですね。他にも印象的だったお客様とのエピソードがあれば、ぜひ聞かせてください。

融資担当になって初めて、住宅ローンのお客様を担当したときのことは、今でも鮮明に覚えています。初めての家づくりで不安を抱えていたお客様に対し、金利プランの比較や返済シミュレーションを一つひとつじっくり説明し、資金計画の見通しを一緒に整理していきました。「これなら無理なく返していけそうです」と安心していただけたとき、新しいお家を建てるというお客様の夢を叶える一助となれることに、大きなやりがいを感じました。

そして、契約まで1年ほどかけて伴走した結果、「ぜひ内見に来てください」とご招待いただいたんです。お客様の夢や希望に寄り添い、担当として信頼していただけたことを実感し、この仕事をしていて良かったと心から思いました。

結婚、出産。ライフステージの変化で得た経験が、お客様の喜びに変わった瞬間

──庫内の様子も伺いたく、職場はどのような雰囲気でしょうか?

入庫して17年経ちますが、職員同士のコミュニケーションが活発で、風通しの良い雰囲気はずっと変わりません。上司や先輩に気軽に相談できますし、私自身も後輩が悩んでいるときは、手を止めてじっくり話を聞くようにしています。

日々の雑談も多く、ちょっとしたことでも声を掛け合う文化が根づいているんです。たとえば、住宅ローンの案件で悩んでいた後輩が「ちょっと聞いていいですか?」と席に来たとき。その場で周りの職員も一緒になってアイデアを出してくれたことがありました。部署を越えて自然と協力し合う、そんな温かさがあります。

仕事の相談だけでなく、「夏休みはどこに行くの?」「お子さんの行事どうでしたか?」など、プライベートの話もよく飛び交います。お互いを尊重し合える関係性があるからこそ、安心して働ける職場だと感じています。

──谷口さんは子育てをされているかと思いますが、子育てと仕事の両立のしやすさについてはいかがでしょうか?

鳥取信用金庫は、子育てをしながら働きやすい環境が整っていて、働くママの一人として本当に感謝していますね。育児目的休暇や両立支援休暇など、子育てと仕事を両立しやすい制度が充実しており、安心して働けています。

急な子どもの体調不良で休まなければならないときも、周りが快くフォローしてくれて。そして何より、転居を伴う転勤がないことも、地元で長く働き続けられる大きな理由です。子どもの成長を間近で見守りながら、地域に根差した働き方ができるのはありがたいですね。

──結婚や出産を経て、キャリアにどのような変化があったか教えてください。

独身時代は長く窓口業務を担当していましたが、結婚・出産を機に融資課へ異動しました。ライフステージの変化に伴い、仕事や人との関わり方に対する価値観も大きく変わったと実感します。

子どもを産んでからは「誰かのために頑張りたい」「人の夢や挑戦を支えたい」という他者貢献の気持ちが以前より強くなったんです。家族という守るべき存在ができたことで、人を支えたいという気持ちが自然と深まったのかもしれません。

その変化は、融資の仕事にも活かされています。融資のご相談に来られるお客様は、事業の立ち上げやマイホーム購入など、大きな決断や夢を抱えて来られます。

私自身も家庭を支える立場を経験したことで、お客様が感じている不安や期待に、より一層寄り添えるようになりました。自分自身の経験を活かしながら、お客様の人生の節目に立ち会える仕事に、これまで以上のやりがいを感じています。

 

支えてもらった経験を後輩へ返していく、そんな“つなぎ役”になりたい

──今後のキャリアの展望について教えてください。

これまで融資窓口として多くのお客様の相談に向き合ってきましたが、今後は、開業や新しい挑戦を考えておられるお客様のサポートにも、多く関わっていきたいです。

融資の相談に来られる方の多くは、「夢を形にしたい」という強い思いを持ってご相談にいらっしゃいます。その気持ちを受け止め、背中を押す存在でありたい。そんな気持ちが年々強くなってきています。

また、若い職員のサポートにも力を入れていきたいです。私自身、入庫した頃から上司や先輩方に気さくに話しかけてもらい、さまざまな場面で助けられてきました。これからは自分がその“つなぎ役”になれたらと思っています。

──最後に、これから就職活動に臨む学生の皆さんへメッセージをお願いします。

就職活動中や仕事を始めたばかりの頃は、仕事の楽しさがわからず、悩むこともあるかもしれません。ただ、仕事の面白さは、最初からはっきり感じるものではなく、続けた先に実感できるものだと伝えたいです。

私自身、最初は「なんのためにやっているんだろう」と疑問に思っていた業務でも、経験を重ねるほど自分の中でつながり、ひとつ一つの仕事の意義が見えてくるようになりました。

入庫当初は得意とは言えなかった接客も、続ける中で少しずつ変化がありました。話すことに苦手意識がある分、お客様に寄り添って話を聞くことを大切にしていたら、いつの間にかその姿勢が「傾聴力」や「伴走力」として自分の強みになっていきました。

最初は覚えることも多く大変ですが、まずは目の前の仕事に一つずつ向き合っていく。その積み重ねが、やがて自分の自信となり、成長につながるはずです。

鳥取信用金庫には、地域の人々の生活や夢に直接関わることができるやりがいのある仕事と、それを支えてくれる温かい仲間がいます。私たちと一緒に、地域を豊かにする仕事に携わりませんか。

 

(取材・編集:大久保 崇 執筆:なこてん

 

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◆HP:https://www.shinkin.co.jp/torishin/

◆求人情報:https://www.shinkin.co.jp/torishin/recruit/index.html

 

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