海外プロジェクトにも挑戦──学びと経験を重ね、鳥取銀行で描く多様なキャリア
written by ダシマス編集部
株式会社鳥取銀行
山陰地方を中心に65の支店を持つ鳥取銀行。人口減少・少子高齢化が進むなか、持続的な社会を維持するために、さまざまな切り口で地元企業の発展を支えています。2024年には、海外進出支援の一環として、地元企業16社の海外展示会への出展を実現しました。
今回お話を伺ったのは、本店営業部 部長代理の岡﨑 匡(おかざき まさし)さん。海外展示会出展プロジェクトのリーダーも務めました。成功に導けたのは、2度の出向など多様な経験を積んでいたからだと語っています。
入行11年目の岡﨑さんが大切にしているのは、「自分らしさを大切に働くこと」。人との関わりと多様な経験の中で得た学びを通して、鳥取銀行で描くキャリアのイメージをお伝えします。
本店営業部 部長代理 岡﨑 匡(おかざき まさし )さん
大学では化学を専攻するも、人と関わる仕事がしたいと鳥取銀行へ入行。本店営業部にて、法人営業を担当。2度の出向を経て、台湾・香港で行われた展示会のプロジェクトリーダーを務める。仕事のコミュニケーションでは「聞く姿勢」を大切に、お客さまや部署のメンバーと信頼関係を築いている。
銀行の仕事とは、企業の成長を後押しし、経営者の想いに応えるもの
──まず、岡﨑さんは現在どのような業務を担当されているのかお聞かせください。
鳥取銀行の本店営業部に所属しており、法人営業を担当しています。法人のお客さまに融資のご提案を行うほか、事業承継や当行と取引している企業さま同士でニーズがあった場合におつなぎして新しいビジネスを作るなどお客さまの様々な経営課題の解決に向けたコンサルティングを行うことが主な仕事です。
日々の業務では、お客さまの会社を訪問し、働く方々のお顔や工場の設備を拝見しながら、会社の課題や経営者の方が抱える「日々の資金繰り」や「事業の承継」のような悩みを解決するためのご提案をしています。最近だと、建設業や製造業を中心に、会社の後継者が見つからずどのように事業を継続していこうかという相談が多いですね。
当行のサービスをご利用いただくためには、経営者の方に「ここまでうちの経営状況から現場までをわかってくれている人からの提案なら間違いない」と信頼いただくことが最も重要だと考えています。経営者の方の思いを理解して、最適なご提案ができるように、「聞く姿勢」を大事にして商談に臨んでいます。
──金融業界を志した理由は何だったのでしょうか。
人と関わり、かつ影響力のある仕事をしたいと思ったためです。大学では化学を専攻していたので、学生時代は研究職に就く未来を想像していました。しかし、無機質な研究室で黙々と研究しているときに、人と関わりながら仕事をする方が向いていると気づいたのです。
身近に金融業界に進んだ先輩方がおり、大きな金額を動かして社会に貢献している姿に憧れて、自分もその一員になりたいと思いました。

──どのようなときにやりがいを感じますか?
経営者が、なんとか会社や事業を存続させたいと願う気持ちを形にできたときですね。たとえば、事業継続のために工場を建て替えたいというご相談に対して、融資という形で資金を調達します。実際に工場が新しくなって感謝をしていただけると、自分の仕事が企業の前進に繋がったことを実感し、大きなやりがいを感じます。
ほかにも、日々経営者の方とお話をするなかで「技術への投資」や「社員に対する責任感」など、経営者目線の考え方を学ぶことができ、刺激をいただいています。
対話を重ねて築く信頼関係。働きやすさも進化する職場環境
──銀行と聞くと大事なお金を扱っているので、社内ルールなどかなり厳しい印象があるのですが、実際どのような環境で働いているのでしょうか。
とても風通しがよく、明るい職場だと感じます。行員数約800名の、少数精鋭の企業だということもあり、行員同士の距離が近く、部署を越えて意見を交わしています。たとえば、支店と本店が連携して商談をするなど、自然と横の連携が生まれています。
上司には部下を育てる意識のある方が多く、どんな些細なことでも相談に乗ってもらえます。私たちの仕事ぶりをしっかり見て正当に評価してもらえるので、やりがいを持って働けていますね。
頭取も、定期的に支店を回って行員と交流を図ってくださいます。私たちの意見にも積極的に耳を傾けていただけるので、「休暇を取りやすくしてほしい」というような要望も気兼ねなく伝えることができます。
──岡﨑さんは部内に後輩行員も多く抱える立場かと思います。ご自身は周りのメンバーとどのようなコミュニケーションを取られているのでしょうか。
何かあったら気軽に相談してもらえるよう、部署の若手行員と普段からコミュニケーションを取るように心がけています。一緒に仕事をするときは、自分の考えを一方的に伝えるのではなく、必ず相手の考えも聞くようにしていて。
世代の特徴に合わせてコミュニケーションの取り方も変えていく必要があると思っています。私が若手のころは、先輩の背中を見て仕事を学んでいました。ですが今の若手世代は、自身の価値観や意見を大事にしている人が多い印象です。ときには指示を出すことも必要だと思いますが、お互いの考えを尊重した着地点を探りながら議論をするようにしています。

──入行当時と比べて働きやすくなった点はありますか?
無駄な残業を減らす風潮が職場に浸透したと思います。有給休暇も、人事部から積極的に取得するよう発信いただいているので、かなり取得しやすくなったと感じます。
引っ越しをともなう転勤の有無を選択できるようになったのも大きな変化ですね。以前まで、総合職は数年おきに転勤する可能性がありました。たとえば子どもが生まれたら育児に参加できるように引っ越しをともなう転勤をしない選択ができるので、家族との時間を大切にできるようになったと思います。
さまざまな現場を通して磨かれた、自分らしく挑戦する力と仕事への誇り
──入行してから今までで最も大きな仕事について教えてください。
地元企業の海外展示会出展を支援するプロジェクトで、リーダーを務めたことです。このプロジェクトは、売り上げ増加を目的に海外展開を目指す16の食に関わる企業が、現地のバイヤーとつながる機会をつくるために実施したもので、台湾と香港で行われた『食の見本市』に出展しました。
当時、鳥取銀行として初めての取り組みでしたので、全くノウハウがないなか、約1年の準備期間を重ねて臨みました。現地では翻訳アプリを使いながら英語で商談をサポートした結果、無事に海外の小売店との販売契約を結べ、海外輸出ルートを作ることができました。
このプロジェクトを通じて得た経験は、今後また高い壁にぶつかっても恐れず挑戦できる自信につながりました。

(出典:https://www.tottoribank.co.jp/ir/financial/disc/mini/2024_9/4.pdf)
──2回出向の経験もあるそうですが、その経験が活きたのでしょうか。
はい。今の自分につながるとても大切な期間だったと思います。
1社目のジェトロ(日本貿易振興機構)では、日本企業の海外への事業展開支援について学びました。2社目の三菱UFJ銀行では、外国為替の取引について学びました。これらの経験があったから、海外展示会のプロジェクトも乗り越えられたのだと思います。
──海外の企業や市場と関わる仕事に憧れる就職活動生も多いと思います。希望する職種に就くことはできるのでしょうか。
すぐには難しいかもしれませんが、自分の興味のあるキャリアを人事部に申告することができるので、可能性はあると思います。また、自分の持つスキルに関する資格を取るとプロフェッショナルと認定され、業務に活かせる制度もできました。
自分の目指すキャリアに挑戦できる人事制度の整備が進んでいるので、希望する仕事に向けてしっかりと自己研鑽を積んでいけば配属希望を叶えるチャンスはあると思います。

──お金の貸し借り以外にも多様な業務があるのですね。こうした様々な経験を積むなかで、仕事内容以外に学んだことはありますか?
新卒1年目から3年目までお世話になった上司は、「普通が一番」という言葉で、自分らしさを大切に仕事に向き合うことを教えてくださいました。周りの優秀な人と比べて気後れしたり、経営者の方を目の前にして取り繕ってしまったりするとき、「あなたにはあなたの良さがあるから、自分らしく振る舞えばいい」と励ましてくださったんです。今でもその言葉を胸に、自信を持って仕事に取り組んでいます。
また、三菱UFJ銀行への出向時にお世話になった上司からは、社会情勢に目を向け、自分で考えて仕事を進めることの大切さを学びました。
当時の私は、上司からの指示に従うばかりで自分の意見をあまり持たないタイプでした。しかし、その上司の教えを受けて、仕事でもプライベートでも情報を自ら収集し、自分なりに考えて行動することを心がけるようになりました。
──岡﨑さん自身が仕事をする上で、大切にされていることを教えてください。
自分の仕事にプライドを持つことです。仕事の手を抜くことは、関わっていただいているお客さまも軽んじてしまうことだと思います。
あとは、お客さまの対応は常にスピードを意識して取り組むこと、お客さまにより良いご提案ができるように自己研鑽に励むことも大切にしています。お客さまに誠実に向き合うための努力は惜しまないようにしたいですね。
自分らしさを糧に、誰もが誇りを持てる組織づくりを目指す

──岡﨑さんの今後の目標を教えてください。
ゆくゆくはこの銀行の経営企画に携わりたいです。日々進化している職場環境を、もっとよくしていきたいという思いがあります。行内をみていると、規模の大きい銀行と比較して自分の仕事は大したことがないと、仕事に自信が持てていない行員が少なくないと感じています。その方々が前向きに仕事ができれば、この銀行はもっと伸びていくと思うのです。
かつて私が入行当時にお世話になった上司から教えていただいた「普通が一番」の精神を持てれば、ありのままの自分に自信がつくのではないか。そうすれば、誰もが自分らしく仕事ができ、より仕事に誇りを持てるようになるのではないかと考えています。
──最後に、就職活動生に向けてメッセージをお願いします。
就職活動をしていると、他の人が輝いて見えてしまうかもしれませんが、ご自身ならではの魅力を大切にしてください。もし当行に興味を持っていただけるのであれば、現時点でのキャリアプランは漠然としていても大丈夫です。入行してから仕事を通じて自身の強みを再認識し明確になっていくことも多いと感じています。それよりも、自分に嘘をつかず、自分らしさを見つける経験を重ねていってほしいと思います。
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