測量屋さんから施工管理技術者へ。入社40年のベテランに聞く、㈱つかもとの「施工管理」

パープル

written by 根岸春香

愛知県春日井市で土地区画整理、測量、補償調査等の事業を営む、株式会社つかもと様(以下敬称略)。代表の塚本さんに続き、入社して約40年の区画整理部次長に取材させていただきました。求人サイトや会社ホームページでは分からない「施工管理」のお仕事について、詳しくうかがいました!

「土地区画整理ってなに?」と思われた方もいるかもしれません。土地区画整理事業は、みなさんが安全・安心・快適な生活ができるように、道路や公園、宅地などの区画を整備して“住みよいまちづくり”をすることです。

インタビュイー:区画整理部次長

つかもとに22歳で入社し、施工管理の仕事を始めて約40年のベテラン。平成25年まで、長久手市の30年におよぶ工事に携わった。現在は春日井市の工事の施工管理をしている。忙しく働く中で、休日は中学生の子どもと過ごしていると、お父さんの顔も覗かせてくれた。

インタビュアー:清水 遼太

インタビュアー:清水 遼太

「働くかっこいい大人を増やす」をビジョンに掲げるインビジョンの営業担当。 学生時代から社会人の今も続ける陸上大好き人間。

人間関係も構築される施工管理という仕事

 

ーーまずは「施工管理」の業務内容について教えていただけますか?

私たちは、地方自治体や土地区画整理組合から受注した土木工事の施工計画や工事設計、施工管理もしますし、現場管理もしています。行政の人や工事関係者との打ち合わせをしたり、施工図面や工程表などの資料作成もあるので、現場にいる時間よりも、デスクワークや打ち合わせの時間がほとんどですね。

様々な申請をすることも仕事です。例えば、道路を通行止めにする時は警察と協議をして申請書類を出したり、水道やガスを引くための申請とかね。市役所のいろんな部署に行き来するんです。施工管理は幅広くて、関わる人も多い仕事ですね。
 

ーーそれだけ業務内容が幅広いと、毎日こなす業務は違ってくるのでしょうか?

1日単位の決まったスケジュールはないですね。長久手市の工事(※)に携わっていた時は、台風の影響で1日中現場にいる日もありました。1日単位で考えられない仕事ばかりで、来年のことを考えて準備したり、今やるべき業務と平行してやっていくんです。

※長久手市の工事:昭和57年(1982年)頃から~平成25年(2013年)にかけて約30年間、施工管理技術者として携わっていたプロジェクト

 

ーー施工管理の仕事をする中で、気持ちが盛り上がる瞬間はどのような時ですか?

来年の工事を発注するために、図面書いて、数量を拾って、工事費を出して、、、ということをするんです。それが終わった瞬間ですかね。「終わった~!」と思います。
その後、組合に入札をかけてもらってからの準備が大変なんですけどね。

開始されると図面通りにできるとは限りません、設計変更があったりしますので。発注した工事業者と組合の間に入って、お互いの気持ちを聞いて進めていくのも、私たちの仕事です。

 

ーー長期間に及ぶプロジェクトが完成した時は、盛り上がらないんですか?

準備から完成まで携わったプロジェクトの時は、「終わっちゃった」という寂しさがありますね。同じプロジェクトに何十年も携わると、工事関係者だけじゃなく、区役所の人や近所の人とも関係ができてるので。
 

ーーなるほど、プロジェクトの進行と同時に人間関係も構築されていくんですね。

ーーでは次に、つかもとの施工管理のチーム体制を教えていただけますか。

今は現場に一人、事務方に一人、それと私の3人体制です。

二人とも60代ということもあって、40代くらいの若い世代に技術継承をしたいと思っているところです。測量の部署には20代の社員がいて、その他の設計、区画整理、営業にも30代の社員がいるので、あとはうち部署ですね。

施工管理は、特に設計と営業の部署と連携してやることが多いんです。設計さんからデータをいただいて計画を進めますし、営業さんには積算から入札、そして受注してもらって、仕事をいただくという流れなので。
 

 

"つかもと"だから可能、仕事が途切れない区画整理事業

ーーつかもとに入社される前から施工管理の仕事をされていたのですか?

つかもとに入社するまでは測量屋さんだったんです。高校を出て、測量の専門学校に1年行って、測量屋さんに就職しました。2社目の建設会社では、現場監督を1年ほどやらせてもらいましたが、3社目でまた測量屋さんに戻って、4社目でつかもとに入社しました。22歳の頃でした。

私の父親が市役所で土木関係の仕事をしていて、学生時代から父親と同じ仕事をしようと思っていたので、自然とこの道に入りました。
 

ーーということは、つかもとに入社されてから施工管理をするようになったのですか?

そうです。当時は名古屋支店があって、長久手市での区画整理が始まったばっかりでした。その工事の施工管理をする人が必要だということで。それが施工管理技術者としての始まりでした。「とりあえず施工管理の勉強ということでいってらっしゃい」ということで(笑)
私の場合、誰かから教わるということはなくて、経験しながら身体で覚えました。

 

ーー3社目の会社から転職する際に、つかもとを選んだのはどのような理由からですか?

父親が市役所で働いていたとお話したんですが、私の父親の上司がつかもとの創業者だったんですよ。それと、私が入社する前に弟も働いていたという、ご縁があったことが理由の1つですね。

元々やっていた測量は、仕事が集中して休みが続く時期があったりするんですが、つかもとは区画整理事業をしているので、年間通して仕事が途切れないんですよ。それが転職したきっかけでもあり、つかもとを選んだ理由ですね。

今は平成30年から始まったプロジェクトの施工管理をしていて、工事が始まったら20年はかかるかな。その間、仕事が途切れないんです。
 

 

改善して欲しいことが思いつかない、、、昔のように社員旅行ができれば

ーー40年間勤めている次長が感じる、つかもとの魅力とはどんなところでしょうか?

40年間いれたということが魅力じゃないですかね。嫌だったら辞めてますよ(笑)

資格の面で言うと、講習などに行かせてもらえるので、資格を取りやすいと思います。私も社長のおかげで土木施工管理技士の1級を取得できました。

あとは休みが取りやすいことと、勤務時間がはっきりしていることですかね。定時は8時半〜17時で、残業が少ないので基本的には定時上がりです。忙しい時に多少残業する事はありますけど、うちほど残業が少ないのは、この業界では珍しいと思いますよ。

それも区画整理をやっているからだと思います。社長が事業計画を作成して、それをベースに私が現実的に可能なところを抽出して、2年くらい先までイメージして進めていくので、年間を通して自分のペースで仕事の調整ができるんです。
 

ーー逆に「もっとこうなったらいいな。」という点はありますか?

改善して欲しいこと、、、これくらいしか思いつかないですね(笑)

何かあげるとしたら、社員旅行が復活してほしいですね!年末に泊まりで忘年会をしてますけど、全員参加じゃないので。昔のように社員旅行が復活してくれれば、社内のコミュニケーションも取れるし、私としては嬉しいですね。
 

ーー最後に、現在募集中の「施工管理技術者」は、どんな方が来てくれたら嬉しいですか?

私たちの仕事は、組合の理事さんや発注した業者さんなど、本当にいろいろな人と関わるので、協調性があって、積極性がある人がいいですね。そして、柔軟に考えられる人。測量や設計の経験がある程度ある人だったら、容量を掴んめば2〜3年で慣れると思いますよ。

うちの場合、50代と60代が多くて、次に多いのが20代、30代と世代が分かれているので、理想は40代くらいの方に入社してもらって、幅広い年代の人が働くことで会社が活性化できるといいなと思っています。
 

 

取材後記

会社に対して、「改善して欲しいことが思いつかない」とおっしゃった区画整理部次長。その回答に少々驚きましたが、同時に「40年いれたことが魅力」という言葉に重みを感じる取材となりました。区画整理部次長のようなベテランの方から、次の世代へ技術を引き継ぐことで、㈱つかもとがさらに活性化し、それが春日井市の“まちづくり”にも通じてくるのではないしょうか。

 

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